• ホーム
  • このサイトについて
  • ブレイキングニュース
  • ヘッドラインニュース
  • 仕事ブログ
  • コラム
  • ベストカンパニー
  • ガクワリ!!

ホームコラム > 【第十八回】経営コンサルタントの目「サブプライム以降の米国経済」Powered by 小宮一慶

コラム

RSSを登録する

【第十八回】経営コンサルタントの目「サブプライム以降の米国経済」Powered by 小宮一慶


 「サブプライム以降の米国経済」

 


サブプライムローンの問題で、米国のみならず欧州でも金融が大きく揺らいでいます。

皆さんもご存知のように、サブプライムローンを証券化した商品を買った金融機関などが大きな打撃を受けたためです。サブプライムの問題が表面化し始めた頃には、証券化してリスクを分散しているので、大きな打撃を金融界は受けることがないと言っていたのとは様変わりの状況です。
やはり、元のリスクの大きなものはいくらそれを分散しても、分散しきれないということが今回の教訓ということです。


 

 今回の問題に関しては、米国のFRB(連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)、イングランド銀行、日銀など各国中央銀行が過剰と思えるほどに反応し、金融市場に各国とも数度にわたり兆円単位の資金供給を行い、信用収縮が起こるのを未然に防止しました。逆に言えば、金融当局にはこの問題は非常に重大という認識をしたということの裏返しでもあります。
 

 17兆円といわれるサブプライムローンの損失を、主に欧米の金融機関が被り、これにともなう金融収縮をなんとか救っているというのが現状ですが、この先、住宅価格の更なる下落が起これば、二つの大きな問題が起こる可能性があると私は考えています。
 

 ひとつは、サブプライムだけでなく、通常の住宅ローンの焦げ付きが増えることです。2006年前半までは、米国では住宅バブルと言ってよいほどの住宅市況の活況が続き、年間で200万戸を超える新設住宅着工数を記録しました。

日本のバブルのときのように、住宅の値上がりを当て込んで投機に走った個人もたくさんいます。

その際に利用したのが「IOローン(Interest Only ローンの略)」で、当初3年から5年間は金利だけの支払いで元本はその後支払うというものです。サブプライムにももちろん使われていますが、投機用に不動産を買った人たちも多く利用しています。値上がりが続けば、元本返済が始まるときに売るつもりでいたのです。その元本の返済がそろそろ本格化してきます。米国では住宅価格が下落を始めていますが、下落幅によっては通常の住宅ローンもかなり不良債権化する可能性があります。
 

 さらに、住宅価格の下落は米国経済そのものにも大きな影響を及ぼす可能性があります。日本人はやらないことですが、米国では自分が住む住宅の価格が上がれば、住宅ローンを借り替える人が多くいると言われています。担保価値が増えて借り増しできた分を現金化する「キャッシュアウト」を行なうのです。
消費が美徳の国ですから、キャッシュアウトして得た資金で、海外旅行に行ったり、車を買ったりします。米国のGDPの約70%を支えているのが個人消費ですが、住宅価格の下落幅次第では、その個人消費に大きな影響が出ることは容易に想像できます。
 


 年間200万戸を超えていた新設住宅着工も、このままでは150万戸を切るペースです。この状態がもう少し続けば、住宅価格がさらに下落することも避けられないでしょう。サブプライムの問題は実は序章だったいうことにもなりかねません。
 
 米国では原油価格の値上がりなどで、卸売物価、消費者物価が再び上昇傾向を見せ始めています。

FRBとしては金利をさらに下げたいところですが、インフレが顕著になり始めれば金利下げも思うにまかせなくなります。景気後退とインフレという難しい局面に立たされる可能性も少なくはありません。

2008年の米国経済が、バブル崩壊後の日本経済のような厳しい状況にならないことを祈るだけです。

 

小宮一慶氏の著作はこちら


 
------------------------------------------------------------------
小宮一慶(こみや かずよし)

小宮様

 

経営コンサルタント、明治大学大学院会計専門職研究科特任教授
1981年京都大学法学部卒。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行後、米国ダートマス大学経営大学院にてMBAを取得。1991年(株)岡本アソシエイツ取締役、94年日本福祉サービス(株)企画部長を経て、96年に(株)小宮コンサルタンツを設立。現在同社代表取締役。主な著書に『なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか?』、『成功する上司』、ベストセラー『図解 キャッシュフロー経営』ほか多数。

 

【第十七回】経営コンサルタントの目「5年ぶりのニューヨーク」Powered by 小宮一慶 【第十九回】経営コンサルタントの目「2007年を振り返りながら自己実現を考える」Powered by 小宮一慶

ソーシャルブックマーク

PAGETOP
記事投稿はこちら!

PR

新着コメント

2012年05月24日 20時44分
面接に行く途中、同じ会社の面接に向か…
グループディスカッションで自分の大学名を名乗りますか?
2012年02月02日 19時51分
高い年収は憧れます。
平均年収の高い企業ランキング
2012年02月02日 19時48分
勉強になりました。 ついかっこいいキ…
【ES対策】エントリーシートに書いてはいけない5つのキーワード
2010年02月26日 12時31分
>>匿名さん コメントありがとう…
不採用の理由がわからないワケ
2010年02月24日 15時33分
まさに的確な記事だと思います。 さら…
不採用の理由がわからないワケ

イチオシ特集