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【第三十回】経営コンサルタントの目「米国経済の現状」 by 小宮一慶


 北京オリンピックが終わり、中国経済の今後に対する懸念や見通しが、新聞や雑誌で多く論じられています。確かに、8%台から6%台にまで下がっているものの、依然高いインフレ率は、格差社会を助長し、そのことが、頻発する暴動の大きな原因となっています。一方、そのインフレを抑えるために、人民元レートを高めに誘導すると、今度は、頼みの綱の輸出が減少し、大きな矛盾を抱える中国経済の均衡をかろうじて維持している高成長を脅かすことなど、中国経済への先行き懸念は決して小さくありません。
 しかし、米国経済も中国経済同様深刻な問題を抱えていることを忘れてはなりません。世界のGDPの約4分の1を占める米国経済は、かなり「危うい」状況にあると言えます。今回は米国経済の私なりの現状分析をお話ししたいと思います。昨日の日経新聞の「景気指標」を使ってご説明しましょう。もし手元にあればご覧ください。(なくても大丈夫です。)
 まず、昨年8月に表面化したサブプライム問題で大打撃を受けている住宅に関しては、「新設住宅着工」が7月の数字で前年比マイナス29%、年換算の着工数が96万5千戸と、2005年の206万8千戸の半分以下となっています。住宅に関しては、価格の下落とともに、着工の回復の兆しがまったく見えない状況です。
 さらに、雇用も大きく減退しています。まず、「非農業部門雇用数の増減」です。月15万人(年換算180万人)増加が景気の良し悪しの目安とされていますが、2005年、06年、それぞれ、1年でプラス253.2万人、209.9万と合格点だったのが、07年には年後半の急減速があり、プラス109.6万人まで急減、そして08年に入ってからは、月ごとの雇用数が、7ヵ月連続でマイナスという「異常事態」となっています。雇用が減少しているのは、住宅、金融、自動車などです。そして、以前は4%台だった失業率は5.7%へと増加しています。
 ともに個人消費に大きな影響を及ぼす住宅価格の上昇と雇用ともに赤信号の状態が続いています。米国政府は5月から減税のための小切手を各家庭に配っていますが、その効果もそろそろ息切れの懸念が出ています。
こんな中、米国の中央銀行であるFRBは、手を打てない状況にあります。
サブプライム問題発覚以降、5.25%だった政策金利を短期間に2%にまで低下させたものの、金融危機は収まらず、また、景気後退懸念が大きく残ったままの状態で、やっかいなことにインフレが進みつつあります。直近の数字で消費者物価で年率5.6%、卸売物価では9.8%にまで上昇しており、インフレへの対応が急務です。しかし、景気の現状を考えれば、利上げは難しく、かといって利下げもこのインフレでは難しいという、どうにもできない手詰まり状態となっているのが現状です。
 原油や資源価格の高騰がひとまず収まったかたちとなり、米ドルが買い戻されていますが、米国経済の状況が、予断を許さない状況にあることは変わりなく、当面、住宅、雇用、インフレ率などの指標から目が離せない状況となっています。ユーロ圏経済、日本経済も弱含みですが、資源価格の再高騰などがあれば、ドル暴落という可能性もあるので注意が必要です。

 

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小宮一慶(こみや かずよし)
 
 
経営コンサルタント、明治大学大学院会計専門職研究科特任教授
1981年京都大学法学部卒。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行後、米国ダートマス大学経営大学院にてMBAを取得。1991年(株)岡本アソシエイツ取締役、94年日本福祉サービス(株)企画部長を経て、96年に(株)小宮コンサルタンツを設立。現在同社代表取締役。主な著書に『「1秒!」で財務諸表を読む方法』、『ビジネスマンのための「解決力」養成講座』、『明日から「仕事ができる」と言われる 新・目標達成法』、『なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか?』、『図解 キャッシュフロー経営』ほか多数。
⇒小宮一慶の本
 

【第二十九回】経営コンサルタントの目「夏雑感」 by 小宮一慶 【第三十一回】経営コンサルタントの目「福田首相退陣と間接選挙の限界」 by 小宮一慶

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